Research Topics
最近の研究課題を随時ご紹介
小規模金採掘と水銀暴露・そのリスク解析
2017年、水銀に関する水俣条約が発効されました。水銀のサプライチェーンを通した管理・環境動態の解明が課題です。研究室では、小規模金採掘地域で大気・水・土壌などの環境媒体を採取して、その環境中の動態把握、リスク評価を行っています。
大気中水銀の観測とその動態解明
南極地域観測隊への参加
2021年11月から2022年3月まで、第63次南極地域観測隊に、生物モニタリング隊員として参加しました。生物モニタリング隊員が継続してきた南極地域の環境に関するお仕事に携わりました。観測隊での様子は本ホームページブログにも紹介しています。
年輪を用いた環境汚染の歴史の解明
年輪中の水銀濃度を指標として、環境汚染史の解明を試みています。
大気中の水銀は、気孔を通して年輪中(樹木)に取り込まれると言われています。この性質を利用し、大気中水銀濃度の変遷を明らかにしようとしています。
樹氷と大気汚染物質の長距離輸送
樹氷中の成分を分析して、大気汚染物質との関係を研究しています。
九州の樹氷は寒波の襲来とともに成長し、寒波が緩むと(溶けて)落ちてしまうという特徴があります。「寒波が襲来して緩む」期間を見極めて調査に出かけるという、まさに「晴耕雨読」の調査となります。しかし、これは樹氷が着氷したときの気団や大気の流れを特定しやすいという特徴があり、樹氷中の成分がどこからやってきたのか?がわかる環境試料です。
大気中水銀を観測するパッシブサンプラーの開発
大気中水銀を観測するために、パッシブサンプラーの開発を行っています。
大気中水銀を観測するパッシブサンプラーを用いて小規模金採掘地域での大気中水銀汚染の平面分布の把握に取り組んでいます。また、バックグラウンド濃度レベルの場所での観測も可能にするべく改良を続けています。
北極圏と水銀
永久凍土、北極海堆積物コアなどから北極圏での水銀の動態の解明に取り組んでいます。
大気中を浮遊するマイクロプラスチック
直径 5 mm 以下のプラスチックを総称して「マイクロプラスチック」と言います。海洋マイクロプラスチックが多く取り上げられていますが、大気中にもごく微細なマイクロプラスチックが存在しています。