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タイムカプセルに入ったメッセージ ー30年前の私と対峙した日

  • 執筆者の写真: Lab member
    Lab member
  • 7 日前
  • 読了時間: 4分

中学校の2年生だった。

今から30年前にタイムカプセルにメッセージを封入した。それが最近、開けられた。


今回のブログは (いつにも増して) ただただ感じたことをつぶやいているだけ、である。





「タイムカプセル開けたと新聞に出てたよ。メッセージ、入れたって言ってたよね?」

母から新聞の切り抜きをもらった。

正確にはLineで写真が送られてきた。



封入したことを覚えてはいた。でも、しょうもないことしか書いてないだろうと思った。

当時は「誰かに見られるかも」「見られた誰かになにか言われたくない」しか考えてなかったから。



小学校、中学校は苦手だった。それはもう、むちゃくちゃ壊滅的に苦手だった。だめだった。


卒業式に全員の短歌が体育館の壁一面に貼り出されることを承知のうえで、「もう二度とこの校門はくぐらへんから!!」という趣旨の歌を詠んだ。


先生に

「これは・・・。」

と言われたが、曲げなかった。



かくして、私は、同級生がいない私立の高校に進学した。


・・・確かタイムカプセルメッセージ用に、上質紙が配布されたはずだ。そして希望者だけが提出した。封筒に入れるとかそんなことはできなかった。


だから、やはり無難なことしか書いていないはずだ。


しかし、私以上に母が楽しみにしているらしい。その後も幾度となく

「送られてきた!?」と聞いてきた。


上に書いたようなことで、

「えー。送ってこないよ。そのうち来るんじゃない。仕分けしてるとか。」

と私が煮え切らないことを言っていたら、ある日、母が煮え切った。



ついに私は、市に問い合わせメールを送った。

「学校でとりまとめたものは、学校に送り返しました。学校に市から連絡したら、直接問い合わせてほしいそうです」と返事があった。


なんですと?

住所を書きなさいと言われた気がしていた。だからてっきり、市から手裏剣のように封書が返送されてくるのだと思っていた。


ネックは郵便代か!? 最近郵便料金も値上がりした。

うーん。中学校かぁ・・・。電話をかけた。


同窓会が近々あるとのことで、同窓会幹事の方が持ってます、とのこと。



は?



同窓会?しらんけど。 いや、それは問題ではない。

そもそも見られたくない重大なことが書かれていたらどうするのだ。秘密保持契約とかどうなってるん・・・。


やんわりと、しかしハッキリと詰め寄ったら、メッセージ一式はその後、学校に戻されたようだ。



友人に


「タイムカプセル、覚えてる?」

「問い合わせてみたら、これこれこうで・・・」


とLineしてみた。


そうしたら、私、友人、その友人、とまあまあ長い伝言ゲームが発生し、「幹事」だという同級生にたどり着いた (らしい) 。


ああ、これがフェイクニュースだったらこんな感じで広がるのかと思ったのだが、結局は中学校経由で問い合わせてほしいとのことで、話は元に戻っただけだった。


数日後、30年前の私からメッセージが届いた。

・・・中学生の私の字はめちゃくちゃ汚かった。


いちばんはじめに上述の友人の名前がデカデカと書いてあった。


「大親友してます」と。これはすぐさま友人にLineで報告した。当時からそして、大人になってからもずっと交流がある。私が危機の時助けてくれたこともある。



そして、その下には、当時の流行りの邦楽アーティストと曲名、それから、柊あおい、矢沢あい、吉住渉・・好きな漫画のリストがあった。


・・・わざわざ書かなくても、何なら最近まで、実家の本棚に色褪せホコリにまみれながら並んでたような気がする。



さらに読み進めると、


「未来のあなた、元気? 私は元気。」

意味のない、未来の私へのメッセージがあるだけだった。


「私、小学校も、中学校も大嫌い」


そりゃそうだろ、今でも、電話しなければならないと思うだけで、ややひるむのに。


次の行には、

「だって勉強ばっかりなんだもん」

とあった。




本当の理由は全く別のところにあったはずなのに、

「勉強ばっかりだから、小学校・中学校が嫌い。」と。


なんと、誰に見られてもいいように精一杯忖度してるではないか!

無難なことを書いて、誰からも何も思われたくない自分がいた。



先生や同級生に忖度する、当時の私の日常の1ページをそっくりそのまま切り取ったメッセージが届いた。私にとってはこのメッセージ用紙それ自体が、未来の自分への手紙だったのだ。



長い年月をかけて、留学してみたり、所定の年限で大学院を修了できなかったり、研究者の道が険しすぎて心折れたり・・・経験を重ね、ああ、まあ自分は自分だよねと思えるようになったのかもしれない。


社会に出てからこそ、いろいろあるよね、でも、そこからが本番。



次の 30年、またメッセージを募集するとかしないとか。

何か書くとしたら、未来の私に、私は何を託すのだろう。


しかし、その時私は何歳なのだ・・・。





 
 
 

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富山県立大学工学部 環境・社会基盤工学科 中澤研究室

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