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ヘリには実は座席があった話

更新日:6月17日

空を飛ぶ乗り物なのに、座席がないなんてこと、皆さんは経験がおありで?


我が家は父が航空関係の業界にいたこともあり、家の車に乗るときもシートベルトを締めないとエンジンをかけない徹底っぷり。


助手席に座って観察すると、シートベルトをしながら車を動かす人が多いけれど、我が家じゃNGです。


南極の野外調査のときは、「荷物も人も一緒くたにヘリに乗り込む」と大学のSNSに寄稿した私。その時に掲載した写真は、これだったのですが・・・


 

南極 観測隊 63

SNS投稿時の写真のキャプションは

「ヘリの中の様子。大型機であるCH101。物資と観測隊がいっしょくたに乗り込み出発する。当然椅子などというものはなく、地べたに座る。」というものだった。

 


その大学のSNSを見た、しらせ飛行科のヘリパイロットの方が、

「中澤さん、椅子がない、物資混載便と投稿してたでしょ?」

「SNS見てくれたのですか?・・・。ありがとうございます。あ、でも、はい(笑)、書きました。」

「実はねぇ、椅子あるんですよ。」

「え~っ!!」


と言いながら見せてくれたのがコレ↓。


 



野外観測で活躍したヘリ。

実は椅子があったと知る、復路 しらせ 格納庫内にて。

 



・・・椅子あったんですよ。


野外観測ヘリはあちこちの調査地点を続けて飛ぶ。離着陸のたびに人や物資が入れ替わる・・・そのため、椅子に座ってゆっくり遊覧飛行をしているような余裕はありません。


そのうえ観測隊員は、私が密かに「アラレちゃん (Dr.スランプ) のヘルメット」と呼んでいる、ヘリ乗員の方々がかぶっているヘルメット (音は消され、乗員間で会話が可能) をかぶらずに乗り込んでいます。


そのため、写真からは聞こえてきませんが、景色はきれいなものの、ヘリの轟音がものすごく、隊員同士で「きれいね~・・・」なんて話はできないのが実際です。




重たくて大きく、かぶっているのか載っているのかわからないような、アラレちゃんのヘルメットを借りて、この椅子に座れば優雅に遊覧飛行ができるぞ・・・


復路のしらせにてヘリ観覧イベントがあったので、そこで初めて椅子におもむろに座ってみました。


「ん? 対面にも人(隊員)がいるよ。お見合い!?

 ・・・椅子の向きがこれで、シートベルトをした日には、外の景色を楽しめないよ。」




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