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論文が2026 APSR Clean Air Research Awardを受賞

  • 執筆者の写真: Lab member
    Lab member
  • 6月12日
  • 読了時間: 4分

更新日:6月13日


先日、大気マイクロプラスチックに関する論文が賞を受賞した。今日は大気マイクロプラスチック研究を始めたきっかけのお話、である。



(オープンアクセスなので、興味ある方はどうぞ!)


の論文が、

2026年、APSR Clean Air Research Award を受賞した。


共著者全員に、とのことではあるが、


時任先生、おめでとうございます!



長崎大学との共同研究で、大気中マイクロプラスチックとヒトへの健康影響をさぐる一歩、といえる論文である。




わたしたちの研究チームが大気マイクロプラスチックの研究に着目し始めたのは、2017年ごろ。


2016年に指導教官が退官し、わたしはそのまま福岡についていき、福岡工業大学総合研究機構・環境科学研究所で仕事をつづけていた。


福岡工業大学総合研究機構には、とても立派な共同利用施設がある。

来学される企業の方が驚くぐらいにきれいだった。(である。)


福岡工業大学でお世話になるようになったころ、施設内に設置された機器類を見学に行った。


「ふ~ん。知らん装置ばっかり・・・。

今やってる研究に使えそうなものは、超純水装置ぐらい?」


そんな雰囲気だった。


あるとき、わたしはこの共同利用施設を管理する職員 (いわゆる分析センターの職員) になった。装置メーカーの営業さん、技術営業さんと話す機会が増えた。



その年の夏、出張で分析機器の展示会 (JASIS) に行かせてもらった。大学内にある分析機器のメーカーさんや、自分が普段使っているメーカーさんのブースつぎつぎとまわる。


ノベルティとパンフレットを山ほどもらった。


機器メーカーのみならず、ガラス器具、やキムワイプ、ドラフト、実験台・・・ありとありゆるメーカーが集結。最新機種や分析ノウハウをきいたり、ブースにいる企業の方と話し放題である。


これが楽しくないわけがない。二日間だったか、通い詰めてとても疲れた記憶がある。

(2025年に久々に出張したら、中国メーカーが増えていてびっくりした)



Thermo Fisher Scientific のブースで営業さんに声を掛けられた。


「見て行ってください。」

「・・・ノベルティほしいです(笑)」←がめつい。


そんなことを言いながら、


「これ、福工大にもありますけど、マイクロプラスチックの分析ができるんですよ。」


「え!?、あれ、そんなことが出来るんですか?センターを施錠するときに、学生がランプを消し忘れてないか確認してただけでした(笑)。」


「どんな大きさのものが分析できるんですか?」


「ん??・・・もしかして、大気プラスチックの分析ができるのでは?」


やってみよ!!


当時大気マイクロプラスチックはほとんど注目されてなかった。でも、きっとあるはず。


福岡に戻って屋上に大気の粒子を分画して採取する装置(インパクタ―)を設置して、むりやり顕微ラマン分光光度計で見たのが、これである。

赤いバッテンのところにレーザーを当てて、試料が何の素材なのかを分析する。


これが結構むずかしい。


顕微ラマン分光分析装置 (右上) の前で、解析に悩む筆者 (左) 。大気マイクロプラスチック研究の原点ともいえる、サンプル (右下)。顕微ラマン分光分析装置は「超高価」・・・。装置を設置しようとなると・・・実質至難の業なのが欠点。


ラッキーなことに、たまたま少し大きいサイズのものが捕集できたようだった。

その後、いくつかサンプルを試したが、こんなふうにうまく行かなかった。


ラボの先生と前処理方法の検討から考えなおすことになった。


当時のわたしは、ほぼ顕微鏡初心者だった。

顕微鏡上でスケールを使う方法もよくわかってなくて、写真を頑張って撮ったものの、大きさがわからない・・・。


「ごく微細・・・」という他ないのだが、研究チームの大気MP研究のルーツとなる写真だ。


たぶん、JASISに行かなかったら、大気マイクロプラスチックの研究はやり始めなかったか、やっていてもかなり遅れてスタートしていたのではないかな。


何気ない会話から始まった大気マイクロプラスチック研究、成長を遂げたものである。





 
 
 

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富山県立大学工学部 環境・社会基盤工学科 中澤研究室

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